創業以来、美味しくて安全・安心な手作りのぬくもりを大切にして、割烹惣菜と佃煮を作り続けてきた金沢錦。食品添加物を一切使わず、原材料の一つ一つを吟味し、昔ながらの製法で手間と時間をかけてじっくり作られる惣菜・佃煮は、金沢市民の間で長く愛され、食されている。佃の佃煮から独立した先代社長のポリシーは、料亭や小料理屋でも使っていただけるような風味の追求だったという。その先代がとくにこだわって生まれたのが、ロングセラー商品である「じぶ煮巻」。加賀を代表する伝統料理のじぶ煮を独自にアレンジし、鴨肉のかわりに鶏肉を使い、椎茸・人参・筍を鶏皮・ゆば・すだれ麩で巻き寿司のようにくるっと巻き上げ、じっくりと丁寧に炊き上げた、ほかでは味わえない逸品である。

この「じぶ煮巻」は今なお東京などでおせち料理の一品として人気があるが、4人家族用に仕上げられているため、最近は少人数向けの小ぶりなものが求められるようになってきたという。そんな要望に応えて「従来のサイズの半分のものと、さらに、よりダシを効かせた『加賀じぶ煮』を新商品として開発しました。2つの相乗効果で、これまでにも増して多くのお客様に“金沢の母の手作り感が香り立つじぶ煮”を味わっていただけたら」と佃真紀子社長は語る。今回、新商品がダブルで金沢ブランド（現：金沢かがやきブランド）の認定を受けたことは、金沢発の手作りの美味しさをアピールする絶好のチャンスになると意気込んでいる